数年前に読んだ本書を今回再読してみたが、残念ながらやはり論述の速さについてゆけない箇所がいくつか残った。著者の工藤氏は多数の引用を行うが、集められた資料は、時に狭い意味での風俗の事例として使われている。 結論部分でも、著者工藤氏は女性と性的…
本書「謎とき」の前半と後半で論じられている二点に絞って、感想を述べたい。本書の後半で著者は、主人公と母親がヴェネチア滞在中に訪れる洗礼堂の場面(第6篇「消え去ったアルベルチーヌ」)に注目する。このサン=マルコ寺院では、母親は聖母のイコンと…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。