東京日仏学院を再訪する
東京日仏学院は1952年創立のフランス政府公認の語学学校・文化センターです。2012年にアンスティチフランセ東京と名前が変わりましたがフランスと日本の文化交流を図る施設です。
旧棟は、近代建築の巨匠ル・コルビュジエに師事した坂倉準三が設計し1951年に完成。新棟は藤本壮介設計で、南仏の村をイメージして2021年に造られました。学院は中央に庭がありそれをぐるりと囲むように新旧の校舎が立てられています。旧棟新棟とも外壁は真っ白で、窓が大きくたっぷりとられています。

新棟のテラスや階段の手すりの柵が建物をめぐり、教室やホールを違和感なく流れるようにつなげています。 テラスや階段によってつながるようなこの広い回遊性の動線をまるで散歩をするように歩くことができます。 ところどころに置かれた椅子やテーブル、ベンチも来訪者を寛容に迎えてくれています。 気に入った場所に座って、流れていく時間の中で陽の光が建物の表情を変えていくのを追うのも楽しいと思います。


特に気に入ったのは旧棟の中にある螺旋階段です。登り口の奥には別の螺旋階段の入り口があって螺旋は二重になっています。 二重螺旋階段と言うと、福島県会津若松市の飯盛山に建立されたさざえ堂(国指定重要文化財)を思い出しましたが、あの積み木のようなカクカクとした直線の連続に比べて、この階段の手すりの示す柔らかく伸びやかな曲線はなまめかしくもあり、そのまま天まで上っていくようです。その内側の構造には天窓から注ぐ光が影ともなり、白い壁にさまざまな表情を与えています。

新棟の1階にとても評判の良いレストラン Loiseau de France があります。フランス料理界伝説のシェフであるベルナール・ ロワゾーの想いを受け継ぐお店だそうです。お洒落で落ち着いた雰囲気の店内は居心地が良かったです。おもてなしも暖かく、何よりもお料理が味覚のツボをしっかり抑えていてとても美味しく(とりわけ、グリンピースのスープ!)、予定外のワゴンデザートとカフェのコースまで追加してしまいました!


学生時代、2年間学院に通いました。50年以上も前のことになります。当時のことが甦ってきてしばしば立ちつくしました、入り口で、教室で、中庭で・・・・・・。

